介護職はシニア世代にもできるやりがいのある仕事

「定年後も社会とつながっていたい」「まだまだ元気だから何か役に立ちたい」というシニアが今増加しています。
そんな中でも生涯現役を目指すアィティブシニアの活躍の場として注目されているのが介護業界です。

今回は、介護職の仕事内容やシニア世代から見た介護職の魅力についてご紹介します。

シニアが介護職として働くイメージ

介護職は何歳まで続けられる?

介護職は60歳以上でも働くことが可能で、多くのシニア世代の方が活躍しています。一般的に定年は65歳ですが、再雇用制度などにより65歳を過ぎた方も介護職として働き続けられます。

そのため、介護業界では年齢を問わず介護職員を採用しているということなのです。つまり、介護職員には年齢制限がなく、何歳まででも働ける業界だと言えます。

セカンドキャリアにもおすすめ

介護業界で働く魅力は、何と言ってもやりがいと社会貢献度の高さにあります。

利用者様にさまざまなケアをすることで、誰かの役に立てることを実感できると共に、社会に貢献できることにもやりがいを感じる人が多いです。
チームで協力して高齢者や障害者の生活をサポートすることで、自分の能力や人間性をさらに向上させることができるでしょう。

経験者が定年退職後も介護職として働き続けるのはもちろん、異業種から転職する「セカンドキャリア型」の方も増えています。特に、男性がセカンドキャリアとして介護職を目指す割合がほかの経路に比べて高くなっています。

50・60代が介護業界で働くメリット

利用者との世代の近さを生かしてコミュニケーションできる

利用者さんとの世代が近いため、話題が合わせやすくコミュニケーションが取りやすいのは、60歳を過ぎた方が介護職として勤務する上で大きな強みになります。

利用者さんの世代で流行っていた歌・テレビ・映画・昔の出来事などについて、共通の話題を持っていれば、楽しい会話ができます。若い世代とはできない懐かしい話ができると親近感が湧き、ご高齢者の方々に喜ばれるでしょう。

同世代で活躍している介護スタッフが多いので、職場になじみやすいことや、定年後も長く働ける職場が多いことから、仕事を続けやすいのも大きなメリットです。

介護の知識や技能を身に着けられる

60歳を過ぎた方が介護職として働くメリットの2つ目は、介護の基本知識や技能が自然に身につくことです。

日常の身体介護や知識などが介護に役立つのはもちろん、介護保険制度や介護現場の現状も理解できます。実際に介護が必要になったときに、どのような制度やサービスが利用できるかなど、現場で働いているからこその知識が身につきます。

これまでの経験を活かしたサポート

シニア世代の場合、親の介護や友人などの経験・話をもとに、机上の知識だけにとらわれないで利用者をサポートできることも多いでしょう。
ちょっとしたトラブルがあっても、過去に介護経験があることで、慌てることなく対処できることも少なくありません。
また、他の介護スタッフの大変さも理解でき、まわりのスタッフと協力し合いながら日々の介護・サポートに努めることができるでしょう。

自分に合った業務内容がある

職場によりますが、アクティブシニアを積極的に採用している介護施設では、その方の体調やスキルに合った業務を任せてもらうことができます。例えば、身体介護メインではなく調理補助+見守り業務の介護助手、清掃や配食業務、物品補充などその方に合ったスキルとパワーで業務を行えるのがメリットです。

「介護業務をする体力に自信がない」といった方も、ご自身でできる範囲で仕事ができるので安心ですね。

シニアが介護職として働く際に気をつけるポイント

体の不調に注意する

これから初めて介護職に挑戦するシニア世代は、20代をはじめとした若い世代とも一緒に働くこといなります。すると、体力的に若い職員についていけないことが多々起きてきます。

身体介護はもちろん、生活援助でも掃除などで長時間無理な体勢の業務が続くと体力的にきつくなります。また、夜勤や早出など不規則な勤務形態も身体的に負担です。職種や仕事内容、勤務形態などの要件をよく確認し、無理なく介護業務ができるかを検討する必要があります。

年功序列の価値観を捨てる

60歳を過ぎて介護職として再雇用されたら、一緒に働くスタッフや上司は自分よりも年下の可能性が高くなります。年功序列の意識を捨て、謙虚な気持ちで働くことが大切です。 現役時代と同じ姿勢で臨むとトラブルになりかねないため注意が必要です。

ときには、年下のスタッフから注意や指示を受けるときもありますが、それで苛立ってしまったり、自分のやり方や意見を押し通したりすることは避けなければなりません。

知識やスキルなど、人生経験が豊富な自分のほうが知っている場合もたくさんあるでしょう。しかし、人生としては先輩でも介護業界では後輩です。年齢や経歴は忘れ、気持ちを新たに再スタートを切るつもりで仕事に臨みましょう。

タブレットやスマホの操作に慣れておく

デジタル化が遅れていると言われていた介護業界でも、スマートフォンやPC、タブレットで利用者様の情報を記録・管理する施設が増えてきています。

今の時代、どの業界においても今後働き続けるには、スマートフォンやPC、タブレットなどの電子機器の扱いが得意でない方も、デジタルデバイスを使える能力は必要です。

高度な電子機器を使いこなすスキルは求められないので、就職・転職前に、まず自宅でメールやLINEを利用し、スマートフォンやPC、タブレットの簡単な操作には慣れておくことをおすすめします。

職場のルールをしっかり守る

どの業界・職種でも共通していることですが、入職したら、まずは職場のルールやマナーを覚えることが重要です。

特にシニア世代の場合、前職での仕事のやり方が確立されているので、今までと違う仕事内容やルール、マナーに慣れることができず、初めは苦労するケースがよく見られます。

仕事中に「これは違うと思うな」と思ったときも、すぐに意見するのではなく、まずは一旦受け止めて、職場でのルールやマナーなどを思い出してから考えるように心がけてみましょう。

新しい環境での適応は時間がかかることもあるかもしれませんが、柔軟性と協調性を持ちながら、職場文化に適応していくことが成功への鍵となるでしょう。

まとめ

介護職は、シニア世代が「無理なく」「社会とつながりながら」「自己実現」も叶えられる現場です。未経験から始めても充実感を得やすい業務と支援体制が整っており、第二の人生を豊かに彩る選択肢として強くおすすめできます。

本記事の内容は、原則、記事執筆日時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

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